第62回グラミー賞・「Song Of The Year」を予想する。

2020年1月27日に発表される第62回グラミー賞の主要部門予想、今回はSong Of The Yearを取り上げます。Billie Eilish「bad guy」、Lizzo「TRUTH HURTS」、Taylor Swift「LOVER」…。選ばれた8曲の中でWINNERとなるのは?

どうもです。第62回グラミー賞の主要部門予想、第3回目は”Song Of The Year”です。”Record Of The Year”とよく混同されるものなのですが、一言で言うと”Song Of The Year”は曲を作ったソングライターが対象となっています。たとえ話ですが、仮にPerfumeの「ポリリズム」が”Record Of The Year”と”Song Of The Year”にノミネートされたとします。あくまで仮の設定です。この場合”Record Of The Year”にはパフォーマンスしたPerfumeを始め、ミキサーやエンジニアなどが対象となるわけですが、この”Song Of The Year”ではソングライターの中田ヤスタカ氏のみが対象となり、Perfumeは対象にならない、というのが大きな違いです。

つまり、”Record Of The Year”と”Album Of The Year”と”Song Of The Year”はそれぞれが似通っているわけですが、1曲か1枚(1パッケージ)か、対象がアーティストやスタッフかソングライターかといった決定的な違いがあるよと言うことですね。尤も、”Record Of The Year”と”Song Of The Year”、もう一緒でよくね?という声もちらほら出されています。事実、今回ノミネートされている8曲はいずれもアーティストが曲作りにも名前を連ねているため、どっちにせよ受賞の対象になっているわけですからね。まあアメリカやイギリスの場合、曲を単独で書くのではなく、他のソングライターとコライトするケースが多く、その中で共作相手が頭角を現して次の作品で注目される、ということがままあります。そういった流れでジュリアマイケルズやマイクポズナーというアーティストを私は知ったわけですが…。

では今年ノミネートされた8曲はというと…。

Contents

ALWAYS REMEMBER US THIS WAY

なつかしい!去年12月に公開された「アリー / スター誕生」の劇中でアリーが演奏していたカントリーバラードですね。映画で聴いてこの曲好きになったのを覚えています。去年の「Shallow」に続いてのノミネートですね。

ソングライターは歌っているアリーことレディー・ガガのほかにNatalie Hemby, Hillary Lindsey & Lori McKennaの4人が対象となっています。

bad guy

“Record Of The Year”に続いてのノミネートとなった「bad guy」。対象となるソングライターは歌っているビリー・アイリッシュ(Billie Eilish O’Connell)とお兄さんのフィネアス・オコネル(Finneas O’Connell)の二人。

BRING MY FLOWERS NOW

いやあ、渋い大人の歌声だなあ。落ち着く曲だなあ。テキサス州出身のカントリーシンガー、タニヤ・タッカーの8月リリースのアルバム「While I’m Livin’」からのナンバー。対象となるソングライターは、タニヤ・タッカーのほかにはBrandi Carlile, Phil Hanseroth, Tim Hanseroth。去年ノミネートされていたブランディ・カーライルもソングライターで参加しているんですね。

HARD PLACE

そしてこちらも地味に主要3部門でノミネートされているH.E.R.。”Record Of The Year”に続いての「HARD PLACE」。なにかここまでノミネートされるとどれか取りそうな感じも…ないかな。個人的には好きなアーティストですけどね。そしてこの曲もめっちゃええわあ。対象となるソングライターはH.E.R.のほかにRuby Amanfu, Sam Ashworth, D. Arcelious Harris, & Rodney Jerkins。ロドニー・ジャーキンスと言えば宇多田ヒカルの「タイムリミット」のプロデュースを手掛けたこともある敏腕プロデューサーですね。あとジャネットの「FeedBack」とか。90年代後半からのR&Bシーンでその名を知らしめた…。何一人語りしてるのか自分は。

LOVER

今年8月に待望のアルバム「Lover」をリリースしたテイラー・スウィフト、下馬評では主要全部門ノミネートは有力との見方もあったようですが、結局は”Song Of The Year”でこのタイトルトラックがノミネートされたにとどまりました(という表現でいいのかどうか?スウィフティーズ的には納得してないでしょうけど)。原点回帰を思わせるカントリーテイストなアコースティックナンバー。先日はショーンメンデスが参加したリミックスバージョンもリリースされています。対象となるソングライターはテイラー・スウィフト単独。

NORMAN F***ING ROCKWELL

“Album Of The Year”に続いてのノミネートとなるラナ・デル・レイ。対象となるソングライターはラナ・デル・レイのほかにJack Antonoff。ただもしこれが受賞したとすると、ラジオDJ、どう曲紹介すればいいのか困っちゃうじゃん。曲もかけられないじゃん。頭抱えてしまいそうだよなあ。

SOMEONE YOU LOVED

そしてFM802リスナーはこの曲はよく知っていることでしょう。今年4月のヘビーローションだったルイス・キャパルディの「Someone You Loved」。あのしゃがれ声で絶唱するバラードが当時全英チャートで1位を記録していましたが、なんとその後半年以上のタイムラグを経て、全米でも現在No.1になっているという世界的大ヒットとなったわけです。目下の勢いとしてはこの曲ということになりそうですが、果たしてグラミー賞でも勢いのままに受賞とかあるのでしょうか?対象となるソングライターはルイス・キャパルディのほかにTom Barnes, Pete Kelleher, Benjamin Kohn & Sam Roman

TRUTH HURTS

“Record Of The Year”に続いてのノミネートとなった「TRUTH HURTS」。対象となるソングライターはSteven Cheung, Eric Frederic, Melissa Jefferson & Jesse Saint Johnの4人。あれ?リゾはどこだとお思いのあなた。Melissa Jefferson=メリッサ・ヴィヴィアン・ジェファーソンというのがLizzoのフルネームです。ちなみに”Lizzo”というステージネームはメリッサから取った”Lissa”とJay-Zの”Izzo”をミックスさせたニックネームなんだそう。

予想

以上のラインナップから、今回の”Song Of The Year”はこう予想します。

No
Artist
予想
No.1
ALWAYS REMEMBER US THIS WAY
No.2
bad guy
No.3
BRING MY FLOWERS NOW
No.4
HARD PLACE
No.5
LOVER
No.6
NORMAN F***ING ROCKWELL
No.7
SOMEONE YOU LOVED
No.8
TRUTH HURTS

まあ理論的には”Record Of The Year”の本命を「OLD TOWN ROAD」にして、ここでそれがノミネートされていないのであれば、当然2番手に入れた「TRUTH HURTS」が本命になるし、相手も「bad guy」でしょう。ここで初めてLizzoとビリーのどっちかが取れそうな主要部門になりそう。

そのほかテイラーはここを獲るとしたら他にも主要部門ノミネートしていたんじゃないのかという考えから可能性は薄そう?あとは「SOMEONE YOU LOVED」=大衆向けすぎる。「HARD PLACE」「BRING MY FLOWERS NOW」=獲るには相手が強力過ぎる。「ALWAYS REMEMBER US THIS WAY」=1年も前の作品で今更感あり。「NORMAN F***ING ROCKWELL」=Fワード連発過ぎて多分802で放送できないし曲紹介できないので無理。という見解です。



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