どうもです。今回はこの半月で続々と発表されたストリーミングサービスに関連する話題に触れてみます。サブスクリプション型のサービスはどこまで成長するのか、興味のある方は是非ご覧ください。
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音楽配信売上の6割がストリーミングシェアに
まずは日本レコード協会が2019年第1四半期の音楽配信売り上げ実績を発表しました。
それによると前年の同期に比べて5%増の168億1,900万円となったのですが、その内訳が
- Master Ringtones、Ringback tonesなどの「着うた」「着メロ」が3億9900万円(前年同期比70%)
- ダウンロード(1曲・あるいはアルバム単位で購入するもの)が62億400万円(前年同期比87.5%)
- サブスクリプションなどのストリーミングサービス(月額課金で場所を問わず好きな曲を好きなだけ聴き放題のサービス)が102億1700万円(前年同期比121%)
- その他が5100万円(前年同期比10%)
とストリーミングサービスだけが前年から大きく伸びています。合計すると初めて100億を突破し、そのシェアは約60.7%と過半数を占めるまでになりました。競っていたダウンロードとの差を1年でこれほどまでに広げたことになります。
あのTIKTOKもストリーミング市場に参戦?
そんな中、ショート動画共有アプリのTIKTOKを運営する中国の会社・ByteDanceが年内に独自のサブスクリプション型の音楽ストリーミングサービスをリリースすることが報じられました。
TIKTOKと言えば動画に音楽をつけることもでき、現在世界で1位を獲得しているLis Nas Xの「OLD TOWN ROAD」はTIKTOKでの投稿に使われたことでバイラルヒットし、ストリーミング再生回数で記録を連発しています。こうしたことからもTIKTOKなどの動画共有アプリと音楽コンテンツとはかなりの親和性があることがうかがえますね。
ここに目を付けたByteDanceが膨大なTIKTOKユーザーにサブスクリプション型サービスを利用してもらおうとApple Music、Spotifyが幅を利かせている音楽ストリーミングサービスに乗り出したわけです。今後はインドなどの新興市場をターゲットにしていくということですが、現在、インドではGaanaと呼ばれるローカルのストリーミングサービスが人気となっているようで、今後競争の激化により勢力図がどう変わっていくかに注目が集まります。
と、世界レベルでサブスクリプション型の音楽サービスに力が入っている2019年。やはりこの流れに乗り遅れてしまうのは致命的。それなのにまだ、まだ日本のミュージックシーンでサブスクを使っていないアーティストがいるんですよね。もう完全に周回遅れになっているよと訴えたい。船上でのMV先行視聴会なんかやるより先に、過去カタログのストリーミング配信が先なんじゃありませんか、米津さん。
それこそOSAKAN HOT 100でもダウンロードセールスのほかに、ストリーミングのポイントも考慮する時代になってきているのかもしれませんよ(すでにJ-WAVEが実施していますが)。