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[あらすじ・人物相関図]加藤実秋「メゾン・ド・ポリス2 退職刑事とエリート警視」~事件は終わっていなかった。おじさんたちが巨大組織の闇に挑む。

メゾン・ド・ポリス2 退職刑事とエリート警視【電子書籍】[ 加藤 実秋 ]

どうもです。今回は前回のブログに続いての加藤実秋著・「メゾン・ド・ポリス」シリーズから「メゾン・ド・ポリス 退職刑事とエリート警視」です。

この作品も退職した刑事が集うシェアハウス「メゾン・ド・ポリス」を舞台に、一般人となったおじさんたちが新人の女性刑事を振り回して大活躍するというお話。前作のラストで夏目が職を辞することとなった事件が解決するものの、ひよりの父・尚人は依然として姿を見せずに、謎の画像をひよりに送るところで終わりました。一方黒幕が放った一言に夏目は更なる事件、そしてそこに絡む巨大組織の存在があることを意識し、「メゾン・ド・ポリス」に残ったまま捜査を続けようとするのですが…。

この大きな展開を軸に、各章では警察の汚職をはじめ、「働き方改革」に伴う下請けへのいじめといった、2018年の社会問題を映し出した作品も収録されているのが特徴と言えるでしょう。

[あらすじ・人物相関図]加藤実秋「メゾン・ド・ポリス 退職刑事のシェアハウス」~新人刑事と元敏腕刑事のおじさんたちがタッグを組む。
メゾン・ド・ポリス 退職刑事のシェアハウス【電子書籍】 どうもです。久々の本紹介、今回は加藤実秋著・「メゾン・ド・ポリス 退職刑事のシェアハウス」です。 作者プロフィール まずは加藤実秋氏のプロフィールから。1966年東京生まれで。2003...

Contents

あらすじ

事件はまだ終わっていなかった。

夏目惣一郎が追いかけていた高遠建設絡みの事件が解決し、牧野ひよりの父・尚人の安全は確保されたはずだった。だが肝心の尚人は姿を見せず、代わりにひよりのスマートフォンに謎の地図を残す。一方、夏目は事件解決後に黒幕が放った一言が引っかかり、その捜査をひそかに続けようと「メゾン・ド・ポリス」での雑用係を続けていた。

ひよりと「メゾン・ド・ポリス」の面々は例によってさまざまな事件に首を突っ込んでいくが、そんな中で夏目の後輩で捜査一課の間宮朝人がひよりの前に現れ、夏目の「スパイ」を命じようとする。夏目に捜査から手を引くよう圧力をかける間宮。その背景には警察という組織が絡んだ闇があった。

果たしてひより、夏目は不正を明るみにすることが出来るのか。そして尚人はひよりたちの前に姿を見せるのか?

登場人物・相関図

相関図

牧野ひより
警視庁柳町北署所属の巡査。「メゾン・ド・ポリス」の住人達と出会ったことで彼らに振り回されながらも事件の捜査に携わるようになる。父に対してはもともといい印象を持っておらず、失踪後はさらに嫌悪感を持つようになっていたが…。
夏目惣一郎
52歳。自らが担当していた未解決事件を解決後、探偵事務所のスカウトを蹴って「メゾン・ド・ポリス」の雑用係を続けている。常にエプロン姿。考え事をする時にはアイロンがけを行う。「基本中の基本」が口癖。
迫田保
元・柳町北署の刑事。物調面の熱血漢。仕事に夢中だったため、愛想をつかした妻に定年後、離婚届を突きつけられて「メゾン・ド・ポリス」に入居する。ひよりを「ひよっこ」と呼ぶ。柔道では黒帯の猛者。
藤堂雅人
元・警察庁の科警研にいた。博士号持ち、英語やドイツ語もペラペラのインテリだが、浮気癖があり3度離婚している。ひよりを「ひよこちゃん」と呼びキザな言葉をかける。定年退職後は「メゾン・ド・ポリス」に入居した。現在も論文発表などの研究を趣味で続けており、部屋はラボと化している。
高平厚彦
中野東署の総務部に勤めていた。定年退職後は「メゾン・ド・ポリス」で管理人兼事務長を務める。常にアームカバーを付けており、しぐさがおばさんっぽい。捜査には繰り出さずに「メゾン・ド・ポリス」の留守番をすることが多い。
伊達有嗣
「メゾン・ド・ポリス」の大家でかつては警視庁のお偉いさん。捜査二課では優秀な捜査官でもあった。裏で手を回し、「メゾン・ド・ポリス」に事件の捜査をさせている。
原田
警視庁柳町北署所属でひよりの先輩刑事。新人だったころは迫田の部下でみっちりと鍛えられた。
新木
警視庁柳町北署所属の刑事課長。伊達に頭が上がらずひよりを「メゾン・ド・ポリス」の捜査に協力させる。
杉岡沙耶
渋谷東署から赴任してきた鑑識課員で原田曰く「美魔女」。実は藤堂の2番目の妻で18年前に離婚している。過去の栄光にしがみつく藤堂を批判し、「メゾン・ド・ポリス」を老人ホーム呼ばわりする。
牧野尚人
ひよりの父親。高遠建設絡みの事件が解決した後も姿をくらましたまま。ひよりのスマートフォンに謎の画像を残す。
間宮朝人
警視庁捜査一課の刑事。ノンキャリアの星と呼ばれ出世街道をひた走っている。かつては夏目の後輩であったが、警察を離れ独自に捜査を行っている彼に釘を差し、「メゾン・ド・ポリス」に圧力をかける。
瀬川草介
バー「ICE MOON」のマスター。おっとりとした穏やかな物腰にメガネ姿の「草食男子」を思わせる風貌。10日に1度は来るひよりのお目当ての相手であり聞き上手な一面もある一方、詳細なプロフィールは不明。「男子ではない」という言葉や、1982年公開の映画をよく知っていたりとそこそこ年齢は行っている模様。
ナナ
27歳の丸の内に通うOL。ひより同様「ICE MOON」に草介目当てで訪れる常連。ひよりが草介に近づこうとすると突如現れてバッグで殴ったりなどの実力行使に出る。普段は女子力が高いが、酔っぱらうとドスの聴いた声を出したり、さまざまな地方の方言で話し出したりする。本人曰く「転勤族家庭で育ったから」らしいが真偽のほどは不明。

ひよりの父・尚人が姿を見せない理由

前作のラストで、黒幕はひよりの父・尚人が持っていたデータを警察に渡さなかったことに触れながら、理由を一切語らないまま連行されました。この一言で警察に対する不信と、その真相を改めて突き止めようと考えた夏目は、週刊誌の記者に接触し、尚人と同時期に高遠建設に入社した市野沢譲が、尚人の失踪10日後に事故死していることを掴みます。しかし市野沢は事故を起こす前から異変があったようで…。その裏には彼が手掛けていたプロジェクト・白鳳電機の工場建設に絡む問題があったのです。

しかし関係者は一様に口を閉ざしたまま。そして当然警察も黙っちゃいない。後輩にあたる間宮が捜査をしないように警告。更にひよりを捜査から外したり、スクープを狙う週刊誌記者に圧力をかけたりと動くわけです。

市野沢の起こした事故と尚人にはどんな接点があるのか。そして白鳳電機の問題に警察がどのように絡んでいるのかが今作の最大のポイントとなります。

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