では注目曲です。先回のブログで宣言した通り、先週8位まで上昇したこの曲を。
今週の注目曲
- 水色の日々
SHISHAMO
ロック
すっかりチャート上位の常連アーティストになったSHISHAMOの新曲です。巷でも去年末の某音楽番組にまさかの出演となったのを皮切りに、メディア露出が増加してるわ、タイアップものが増えてきてるわと注目されるようになってきています。正直、好きなバンドではないのでこの曲も無視してやろうかと思ったのですが、プロデューサーを聞いてびっくりですよ。あの名プロデューサー、小林武史氏が手掛けているということで、これは触れないわけにはいかないということで取り上げてみました。
小林氏について簡単に触れると、1990年代に入ってから次々とプロデュースやアレンジにおいて頭角を現した方で、同時期にやはりプロデューサーとして一世を風靡した小室哲哉氏とともに”TK時代”なんて呼ばれてたこともありました。小室氏が作詞から作曲・編曲など全面的に手掛けるなら、小林氏は裏方というかアレンジやバンドの魅力を引き出すことに長けていたのが特徴です。あと小室氏の楽曲は90年代後半から、当時の802ではNGになっていた一方で、小林氏のプロデュースしたバンドは数多くかかりまくり、中にはヘビロに選ばれたり、番組を担当したりするアーティストもいました。
90年代の音楽を聴いてる方だと小泉今日子の「あなたに会えてよかった」の作・編曲を手掛けたことでも有名ですし、アレンジやプロデュースでいうと、サザンオールスターズの「涙のキッス」とか「真夏の果実」とか、ミスターチルドレンはデビュー当初から手掛けてますね。もちろん大ヒットした「CROSS ROAD」とか「innocent world」もプロデュースしています。MY LITTLE LOVERもそうでしたね、「Hello, Again」とかね。「evergreen」は名曲でしたね。あとYEN TOWN BANDの「SWALLOWTAIL BUTTERFLY」も大ヒットしましたね。
- あなたに会えてよかった
小泉今日子
J-Pop
- 涙のキッス
サザンオールスターズ
J-Pop
- 真夏の果実
サザンオールスターズ
J-Pop
- CROSS ROAD
Mr.Children
J-Pop
- innocent world
Mr.Children
J-Pop
- Hello,Again~昔からある場所~
My Little Lover
J-Pop
- evergreen
My Little Lover
J-Pop
- Swallowtail Butterfly~あいのうた~
YEN TOWN BAND
J-Pop
2000年代に入ると802のヘビロ、MUSIC FREAKSのDJもつとめていたSalyuとか、レミオロメンも手がけましたね。そして2010年代にはback numberのシングル曲のプロデュースも行っています。最近だと「瞬き」がそうですね。あと「ハッピーエンド」とか「クリスマスソング」とか、やたらバラードが多いですね。
- 彗星
Salyu
J-Pop
- 南風
レミオロメン
J-Pop
- 粉雪
レミオロメン
J-Pop
- クリスマスソング
back number
J-Pop
- ハッピーエンド
back number
J-Pop
とまあこれだけの名曲を世に送り出している名裏方さんでよく言うと世間に認知される曲を仕上げることが得意、悪く言うとバンド以外の楽器を多く使うことでバンドとしての個性を損ないかねないという特徴のあるアレンジを行う方という認識があるようです。
という小林氏と、これまで友達的なバンドはいないと一匹狼っぽいスタンスを貫いてきたSHISHAMOがまさかのコラボをした、という体になるんですね。で曲を聴くと、確かにイントロからピアノだ、ストリングスだ、シンセサイザーだという小林風味が一聴すると出てるように感じます。歌いだしのトレモロもこれまでにない感じですからね。ただ、全体通して聴くと、だ。
やっぱりSHISHAMOはSHISHAMOであり、SHISHAMOでしかない。
マエストロ小林的アレンジをもってしても、SHISHAMO的な灰汁を抑えきれないような、どこからどう聴いてもSHISHAMOでしかないという仕上がりになってる感じがしますね。いい意味でも悪い意味でも。
あと相変わらずAメロとBメロがやたら長く、サビにたどり着くまでの冗長感と1番が終わるのが2分過ぎるというのがやっぱり好きにはなれないです。
なお、SHISHAMOは恒例となった春のワンマンツアーで、この週は大阪・オリックス劇場で2日間ライブを行っています。ということで必然的にオンエアは増えてますね。19回とヘビロ以外で最もオンエアされていました。もっと上位に来そうですよね。
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